ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「暑いな」
海に視線を向けたまま、呟く翼。
夏の暑さとか気温とか、そういうんじゃなくて。
あたしの体温を急上昇させてる原因は翼なんだからね。
「うん」
答えたあと、じっと横顔を見つめた。
自分でもわかんない。
でも、見つめてるだけで吸い込まれそうになる。
「なんだよ?
さっきから見てくるけど」
「えっ?!」
視線に気付かれて、尋ねられて、素っ頓狂な声しか出ない。
「べ.別にっ」
ここで誤魔化しても、変なだけなんだけど。
「具合悪いのかよ?」
ほら、心配されてる。
「悪くないよ」
「でも、おまえ顔赤い」
「なっ、あ.赤くないもん」
誰のせいで、頬が熱持ってると思ってんのよ。
バカ。