ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「それに、なんスか?」
「ううん、なんでもない」
泣きそうになってたことは、言わないでおこう。
「甘いもの食べたい」
それより、さっきから鼻につく匂い。
美味しそうなその匂いに誘われて、足は勝手に動き出す。
「俺も食べたいっス」
「何にしよっか」
「みくるが好きなもの」
「えーっとね、」
辺りを見回して、また迷う。
「片っ端から全部まわろっ」
そう言って歩夢に笑顔を向けると、
「いいっスよ」
ちゃんと返ってきた。
作った笑顔じゃなくて、とびっきりの笑顔。
「作り笑顔より、今の笑顔のが全然いい」
素から笑うことは、1番幸せなこと。
「そーっスか?」
「うんっ」