ケンカ上等☆不良校上々↑↑



ピアスを指差して訴えたあたしと、あたしを見る翼の視線がぶつかる。





「穴あけるのって痛くないの?」

「気になんなら、あけてみれば?」

「やだ、怖い、痛い」

「じゃあ、痛いんじゃね?」



そう言って、ちょっと伸びてきた髪で耳を隠した。


って言っても、真っ黒な髪の隙間から、余裕で光が零れてるんだけどね。







陸雷は校則が緩いから、見た目では特に注意されたりしない。


授業サボると怒られるくらい?




授業中は、静かだし。

半分以上は睡眠学習。


でも、うるさいよりは全然マシ。




確か学力も、トップのほうにあったと思う。





校外での問題が多いから、他の学校からは恐れられてるけど。


実際、主導権を握る翼はこんなんだしさ。


親友の太陽もあんなんだし。







「私立は違うっスね。

まず校舎が綺麗」



どこから、そんな話になったんだか。


疑問ながら、ピアスから感動中の歩夢に視点を変えた。






< 169 / 541 >

この作品をシェア

pagetop