ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「全然いーよー」
「本当!?」
「うん。
でも、どちら様?」
車の進行方向を駅のほうに変えるよう指示を出す。
そのあとで、電話の相手が誰なのかを尋ねてきた。
「桜庭高校って知ってる?」
あの清楚な学校。
あたしたちとは無縁な感じの。
「あ〜、知ってるよ」
「そこに通ってる女の子」
「じゃあ、相当な美人だったりぃ〜?」
その通りだと思う。
この前の大和撫子はハンパなかったもん。
まさかアキちゃんだとは予想もしてなくて。
歩夢に一直線だったよね、あの時。
最初は誰の知り合いかと驚いたけど。
「すんごい美人っ!」
「へぇ〜、私も友達なりたい」
友達、かぁ。
今さらだけど、あたしってアキちゃんと友達ってことでいいのかな?
「でも、性格に大きな問題あるよ?」
「大きなって……ひょっとして腹黒いとか?」
苦笑いして、お腹をポンと叩く芽咲。
「いや、そっちの腹じゃなくて」