ケンカ上等☆不良校上々↑↑
芽咲が、歩夢を好き?
どうして?
「芽咲が‥そう言ってたの?」
「ううん」
それなら、そんなこと、
「本当かどうかなんて、わからないじゃん」
「わかるよ」
あたしが言い終わるか終わらないかくらいに、返された言葉。
“わかるよ”
なんで、?
「オレ、芽咲のこと好きだもん。
瞳に映ってるのが鈴野だってことくらい、ずっと芽咲を見てればわかるよ」
一瞬緩まった腕の力が、また強くなった。
「怖いんだ。
いつか独りになりそうで‥っ…」
あたしと太陽しかいない、この部屋で。
「独りになんてならないよ。
あたしは、ずっと太陽の友達だよ?」
あたしの肩に額をつけて、小さい子どもみたいに泣きじゃくる太陽を、
そっと抱きしめてあげるのに、躊躇いなんてものはなかったと思う。