ケンカ上等☆不良校上々↑↑
アキちゃんは特別なの?
プリントの文字がぼんやり視界に入る。
考えて俯いてると、呆れたように名前を呼ばれた。
少しだけ、上を向くとすぐ近くに翼の顔があって。
目がバッチリ合った瞬間、現実世界に引き戻されたみたいに、胸の鼓動が大きくなる。
逸らすこともできなくて。
そのまま、じっと見てるだけ。
「マジに考えんなよ」
そう言ったかと思えば、頭にポンと温かくて大きい手がのっかった。
「おまえには、ちゃんとした名前で呼ばれてぇの」
「…なによ、それ」
「そのまんま」
意味はよくわかんないけど、おまえに“は”ってゆーのが嬉しい。
そう素直に思えるあたしがいた。
「じゃあっ」
言って立ち上がる時、ガシャンと音を立てた椅子。
位置が変わって、あたしのほうが高くなった目線。