ケンカ上等☆不良校上々↑↑
まあ、そう答えそうな気はしてたけど。
「翼、夢がないよ」
運命とか赤い糸とか、ちょっとロマンチックで。
「あたしは、あるって信じたいけどな」
遠くをぼんやり見ながら小さく言うと、それが聞こえていたらしく。
「女って、そういうの好きだよな」
なんて、ため息混じりに嫌味っぽく言われた。
「うるさいなぁ」
「まぁ、いいんじゃねぇの?
変えられる運命なら」
うーん‥。
変えられる運命?
それだと運命論とは、ちょっと違ってくるよね?
その言葉の意味を何度も考えて、浮かんできたのは疑問ばかり。
「運命って変えられるの?」
「は?」
質問と同時に、冷たい目線を向けられて。
「ただ聞いただけじゃん」
なんて。
可愛くないな、あたし。
「変えられるかなんて知るかよ」
「だ.だから、聞いただけじゃん」
「俺が言いたいのは、運命論とかデタラメじゃなくて、変えられる運命ならいいんじゃねぇの、って話だよ」