ケンカ上等☆不良校上々↑↑



まあ、そう答えそうな気はしてたけど。


「翼、夢がないよ」


運命とか赤い糸とか、ちょっとロマンチックで。


「あたしは、あるって信じたいけどな」





遠くをぼんやり見ながら小さく言うと、それが聞こえていたらしく。



「女って、そういうの好きだよな」


なんて、ため息混じりに嫌味っぽく言われた。






「うるさいなぁ」

「まぁ、いいんじゃねぇの?
変えられる運命なら」





うーん‥。


変えられる運命?

それだと運命論とは、ちょっと違ってくるよね?



その言葉の意味を何度も考えて、浮かんできたのは疑問ばかり。





「運命って変えられるの?」

「は?」


質問と同時に、冷たい目線を向けられて。


「ただ聞いただけじゃん」

なんて。


可愛くないな、あたし。





「変えられるかなんて知るかよ」

「だ.だから、聞いただけじゃん」

「俺が言いたいのは、運命論とかデタラメじゃなくて、変えられる運命ならいいんじゃねぇの、って話だよ」






< 267 / 541 >

この作品をシェア

pagetop