ケンカ上等☆不良校上々↑↑
あたしも、ちょこんと前に出て翼の顔を見上げた。
───コツン
「痛っ」
でも次の瞬間、頭上から痛みが。
グーにした手で、ドアをノックするみたいにあたしの頭を軽く叩いた犯人は。
「ごめん、なさい。
あたし、失礼なこと言ったかな?」
もちろん目の前にいる翼。
「言ったんじゃねぇーの?」
「え、なに?
あたし、なんて言った?」
運命論を信じるってのが、ダメだった?
それとも、うるさいなぁって言ったから?
「おまえさ、もう少し危機感持てよ」
怒ってるような、困ったような、そんな声。
なんで?って聞きたかったけど、聞いたら見捨てられる気がして。
目だけを合わせたままで、口を開くことができなかった。