ケンカ上等☆不良校上々↑↑
それに、
なんだかんだ言って、あたしは相当翼が好きなんだと思う。
「おーい、みくるー?
………シカト?」
声が聞けるだけでも、頬が緩むのは仕方ないっ!
だから、無視するつもりはないけど、今は振り向けないよ。
緩んだ頬を戻さなきゃいけないから。
「はぁー‥」
背後でため息が聞こえた。
今すぐ適当にでも答えておかないと、呆れられちゃいそうだ。
不安になって、変わらず振り返らないで言葉を紡ぐ。
「つ.つばさ」
「あ?」
「えっと、」
何を、話せばいいんだろ。
どうしよう。
焦りながら周囲を見渡す。
話題になりそうなものとか、ないのかな。
あーもう、どうすれば………。
そう頭の中が、ぐちゃぐちゃになり始めた時だった。
見覚えのある人物が、わずかに視界に入ったのは。