ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「話さないように気をつける。
うん、ちゃんと約束する」
相手が頷くのも確かめず、自分で自分に対して何度か頷いてみる。
「なら、いい。
さっさとあっち行け」
それから、相変わらず面倒くさそうに追い払う動作をして、すぐに背中を向けられた。
あたしは邪魔者扱いですか?
イラッとしたけど、反抗する気にもなれなくて。
「あ、忘れてたけど、メリークリスマス!仁」
不機嫌な背中に、今日にピッタリな挨拶をした。
「さっさと行け」
帰ってきた言葉は、もちろん冷たい。
でも、まあ‥いいか。
不思議と笑みが零れて。
なんとも言えないような気持ちで、そのまま来た道を戻った。
翼のいる場所へと足を運びながら、さっきの会話を自分なりに見直してみると………
黒崎、仁。
赤髪の意味不明男。
あたしは今、信じてる。
仁は、あたしたちの敵じゃないって。
敵って言われたけど、絶対、悪い人なんかじゃないって。
………なんの保証もないけど。