ケンカ上等☆不良校上々↑↑
声のする方に目をやると、昇降口のガラスに、もたれ掛かってる人。
よく見ると、それは小柄な黒髪の男の子だった。
どっかで会ったことあるよーな………。
前髪より左側に入れられたメッシュ。
「みくる、元気してた?」
子犬のような瞳。
「えぇぇーっ、もしかして、歩夢!?」
その場にいたのは、会って間もない少年で。
って、
「なんでここにいるの!?」
歩夢とは、違う高校の生徒で同い年。
他校生が、無許可で校内に入るのはダメなんじゃなかったっけ?
「ん?ちょっとね」
意味あり気に答えてくる。
「翼でも見に来たの?
残念だけど翼なら、ついさっき帰りましたよ」
「マジっスか…」
「マジ」
「翼先輩、何気に帰るの早いんスね」