ケンカ上等☆不良校上々↑↑
その言葉も、行動も。
翼の優しさだってことは、痛いほどわかっていたけど。
ありがとうも、ごめんなさいも言えないあたしには、その優しさに甘える他なくて。
きっとアキちゃんも、この優しさに触れたんだ、って思うと胸が締めつけられるようだった。
髪を通っていく指。
心地良い体温。
クリスマスだもん。
今日くらい、大好きな人を独占してもいいよね?
今日くらい、感情に任せて行動してもいいよね?
どれくらい泣き続けたのかなんて知らない。
頭がぼーっとして、目が疲れて痛くて。
記憶も曖昧で。
急に寂しさが込み上げてきたのはいつだろう。
あたしは距離を少しだけ開いて翼の頬に触れて。
間を入れずに、存在を確かめるように自分の唇を翼の唇に重ねてた。
翼はそれを、拒むことも、それ以上求めることもしない。
ただ受け入れて、目を閉じてて。
あたしはまた泣き続けて。
天気予報で言っていた通り、今頃になって雪が降っていた気がした。