ケンカ上等☆不良校上々↑↑
★その言葉の意味は?
真っ暗な闇に、光が差し込んでくる。
深い眠りから覚めるように、開かれた視界には色彩が眩しい。
「みくるぅー」
あたしに抱きついて、うなってるのは芽咲で。
「あ、お目覚め〜?
おはよ、みくるちゃん」
それから、ジュースを入れたグラスを持って笑顔を向けてくる太陽と。
「痛っ‥」
「あ、ご.ごめん」
顔に傷をつくってる歩夢と、それを消毒するアキちゃん。
どうやら、あたしはソファーの上で眠っちゃっていたらしい。
大きなクリスマスツリーを飾るキラキラの光。
変わらず広いこの部屋の空気に、何か違和感を感じる。
周りを見渡してから気づいて、勢いよく立ち上がった。
「うわっ、びっくり。
いきなり立たないでよぉ」
芽咲が驚いた顔をして、あたしを見上げてくる。
でも、それどころじゃなくて。
「翼は?!なんでいないの」
そう。
どこをどう見渡しても、さっきまで近くにいたはずの翼の姿がない。