ケンカ上等☆不良校上々↑↑



顔なんて合わせられないって思ったりするんだけど。

名前を耳にするたび、愛しくて、恋しくて、しょうがなくなる。


恋愛すると悪い方向に考えちゃうのは、どうしてなんだろ。





「ま、翼先輩なら、何が何でもみくるを守るだろうけど」


空気を変えるように明るい調子で言って、歩夢は優しく笑う。


「翼先輩と気まずさがなくなるまでは、俺が代わりに守るから安心してて大丈夫っスよ」


それから、強張った気持ちを和らげるように、ポンと頭に置かれた手。



「……ありがと」



触れられたところから、歩夢の優しさが溢れ出していて。

微かに残った温もりは、歩夢も男の子なんだな、って思わせるようだった。



普段可愛いくせに、時々見せる違った表情に、女の子は恋に落ちたりするのかな。




「まだ話があるんだけど〜」


欠伸混じりに言って、目をこすってるのは太陽で。


「寝ないとオレ死んじゃう〜」

次の瞬間、ドサッとベットに突っ伏していた。






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