ケンカ上等☆不良校上々↑↑
引きつった顔で、それだけ返答。
確かに、気持ちはわからなくもない。
「ゆっくり行くか」
「そうだね」
少しだけ、こんな時間もあっていいよね?
隣に並んで歩ける今を壊したくなくて。
2度目の告白は密かに延期することに決めた。
「モタモタしてると、太陽様が置いてっちゃうぜ〜」
短時間で、ずいぶん距離が開いたな。
「ちゃんと、あとから追いつくよ。
………って、太陽危ない!!」
こっちを見て後ろ向きに進むもんだから。
「アイツ、バカだろ」
よく目を凝らして見ると、太陽の背後には電柱顕在。
「いって〜〜〜」
それに素直に直撃して倒れた姿が、離れたここからもギリギリ把握できた。
声が近所迷惑になりそうなくらい、大きかったのは言うまでもない。
「ドジだなぁ、まったく」
「ま、アイツらしいけどな」
お互いの顔を見合わせて、小さめの笑みを一緒に零す。
そんなあたしたちの間を、かすかに生暖かい風が走った。