ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「みくるちゃん、もしかし───」
隣で太陽が言いかけた時
「ふざけんじゃねーぞ!!」
ガタンッという音と一緒に誰かの怒鳴り声が耳をついた。
「今、昇降口から声したよね?」
「あ〜……な〜んかヤバそうじゃん?」
恐る恐る、止まっていた足を前に踏み出す。
別に自分が怒鳴られているわけじゃないのに怖くて。
「芽咲に何したんだよっ」
まだ続いてるその声のする方向には
「言ってみろよ」
揉めてる男の子が二人。
近くまで行くと、さっきよりも断然迫力があった。
「……すいません」
胸ぐらを掴まれた男の子は、唇が切れて血が滲み出てる。
呼吸が乱れていて、明らかに苦しそうに見えた。
「ヒドいよ、こんなの」
いてもたってもいられない。
無意識のうちに、しがみついてた太陽の腕を離し
「みくるちゃんっ、待てって」
男の子二人を引き離す。