ケンカ上等☆不良校上々↑↑
★過去と現在(いま)と
『もしも〜し』
自分の部屋のベットに寝っ転がっていた最中。
暑くて開けた窓から入り込んだ風が、あたしの真上で桃色のカーテンをなびかせた。
桃色なんて、自分には似合わない気がしてならない。
ただ、このカーテンを選んだ当時はまだ幼かったから仕方ないとして。
窓の近くに設置されたベットのおかげで、心地よい風が髪を撫でていく。
………眠い。
夢の世界へ移ろうとした瞬間、あたしを現実に引き戻したのは1本の電話だった。
めったに見ることのない着信画面と電話番号。
「はいはい」
テキトーに電話に出てみると、案の定元気な声が響く。
『みくるちゃん♪』
受話器越しにあたしの名前を呼ぶのは、相変わらずテンション高めなあの人。
「んー‥なに?」
ルンルンな喋り方に、多少の悪寒を覚えたのはここだけの話。
『後悔してる?』
カーテンから漏れた日差しが眩しくて目を閉じると同時に、ドクンと心臓が脈打った。