ケンカ上等☆不良校上々↑↑
のそのそと近づいてきて、あたしと仁を交互に見つめていたと思えば。
「歩夢さーん、仁くんってコレ?」
仁を指差しながら歩夢を振り返る。
そこで歩夢は、ハッとしたように瞳に輝きを取り戻した。
「仁先輩、みくるを襲わないでください!!」
ガシッと仁の腕を掴んで、あたしから引き離す。
ありがとう、歩夢。
助かったよ。
心の中で大いに感謝して上半身を起こすと、ふと真横から舌打ちする音が。
「……ん?」
ゆっくり音のした方向を見ると、視界に飛び込む鋭く睨む仁の顔。
こ.怖い。
自然とあたしの笑顔は引きつっていること間違いなし。
「ちょっとぉーみくる、ズルいよ」
「ななな.なに?」
すごい勢いで芽咲が肩を掴んできたから、
「芽咲、顔近いよ?」
今度は目の前を見て怖じ気づいた。