ケンカ上等☆不良校上々↑↑
《蒼 --かち合いの色彩--》
★予想外の知らせ
高校生活2回目の夏。
扇風機もクーラーもない真夏の教室。
生徒は団扇片手、もしくは下敷き片手に脱力していた。
「せんせー、もう帰ろうぜ。
オレ干からびて死んじゃう〜」
みくるちゃん煽って、と隣から団扇を渡される。
「あと数分じゃない。
それまでの辛抱よ」
噂の美人先生は、今日も男子生徒の心を掴んでいるようで。
あの癒し系スマイルに、数人がやる気を取り戻す。
まったく、単純だなぁ。
「悪いんだけど、木崎さんと飛竜くんは日誌を職員室に届けてから帰って」
また、とんでもない仕事が。
「オレも一緒に届けに行く〜」
春となんら変わりない日常に、あたしはため息を零した。
そして、あっという間に放課後。
声もない寂しい教室に、いつものメンバー。
「翼、日誌届けに行こう」
「あぁ」
教卓の上に乗っかった日誌を手にし、職員室に向かう。
率先して先生に日誌を渡したのは、もちろん太陽。