ケンカ上等☆不良校上々↑↑
それに、やっぱり譲れないよ。
あたしを助けてくれた仲間を裏切るなんて、できないし。
リーダーをやめるとか、それだけは受け入れられない。
ううん、受け入れたくない。
あたしだけが、仲間外れにされる気がして怖いから。
だから、いくら翼の言うことでも、これだけは譲れない。
「あれ?なんでアイツがいんの〜?」
校内から出て駅に向かう途中。
「アイツって?」
誰かを発見したらしい太陽に問いかけると、
「ほら、あそこ」
まっすぐ前方を指差す。
指差した先には、こちらに近づく人影2つ。
どちらも見知った顔で。
「やっと来たー。
ずっと待ってたんスよ」
笑顔を咲かせて見えない尾をふる子犬。
それから、無言で歩夢に続く仁。
ん?
今、背後から殺気を感じたような。