ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「まさかの無視!?
ちょっ、オレの話聞けって〜」
入り口でこんなやり取りをしていたら、周囲の視線は集まるし。
邪魔になるし。
逃げたいのに、手を繋がれてるから逃げられない。
ほら、店員さん苦笑いしてるよ。
「少しは落ち着けっつーの」
呆れた口調で翼が割り込むと、太陽は眉間にシワを寄せた。
「翼はオレの味方…てかヤじゃないの〜?」
「味方じゃねぇよ」
「でもヤダっしょ〜?」
なにやら、意味のわかりにくい会話が。
「別に」
2人の間では通じてるらしいけど。
「うっそだ〜。
オレはヤダもん」
そう言って移した視線の先はあたし。
……って、
「え!?あたし?」
なんで?
「みくるがいいんなら、いいんじゃねぇの?」
なにが?
「え〜、みくるちゃんが良くてもオレはヤダ〜」
拗ね気味な太陽の視線が、今度は歩夢に向けられる。