ケンカ上等☆不良校上々↑↑
このメンバーで静かにしろっていうほうが、無理か。
今さら気づいちゃった。
「仁先輩、のんびり飲んでないで少しは庇ってくださいよ」
泣きそうな声で言って、歩夢は隣に座る仁の肩を揺らす。
「アユが腹黒いのは、今に始まったことじゃない」
ぼそっとそれだけ告げてため息を零した。
あぁー‥歩夢がいじられてるよ。
珍しく今日の標的は太陽じゃない。
「腹黒さなら仁先輩だってそうっスよ。
なに考えてるか全然わかんないっスもん」
「無駄な反抗はやめるんだ〜」
「反抗じゃなくて、ホントのこと言ってるだけっス」
騒がしい。
迷惑すぎる。
特に、歩夢と太陽の声量がハンパない。
どうにかして止めなきゃ。
ちょうどあたしが焦り始めた時、隣では翼がケータイと睨めっこをし始めた。
「翼?」
声をかけたと同時、知らない番号から電話、とケータイ画面を見せてくる。
「一応出たほうがいいんじゃない?」
あたしの提案に、外に行くのは面倒だと言って座ったまま通話。
会話の内容聞かれてもいいのかな。