ケンカ上等☆不良校上々↑↑
どう努力しても、頭がついていかない。
状況をちゃんと把握できたわけじゃないけど。
それでも、なんだか不安でいっぱいで。
「なんで彩音ちゃん、急に帰ってきたの〜?」
太陽も口調は今まで通りだけど、戸惑いは隠せてなかった。
「知らね」
ぶっきらぼうに言い放ってケータイをテーブルに置く。
その動作や音だけで、過剰に反応する心臓。
一気に溢れかえった重苦しい空気に妙な緊張感が漂った。
「……寄り道は、また今度改めてしよっか〜?」
「そ‥っスね」
意を決しての太陽の提案に歩夢が乗っかる。
あたしは翼へと視線を投げかけた。
「……帰っか」
そう答えたのを聞いて、最初に太陽が立ち上がる。
それにくっ付くように続く歩夢。
翼が2人を追いかけたのを見て、あたしも席を立った。
「仁も一緒に帰ろう?」