ケンカ上等☆不良校上々↑↑
結局の目当てになるのは、あたしじゃなくてアキちゃんだから。
「ごめんなさい。
これから友達と約束があって急いでるんです」
ナンパの対処はすべてアキちゃんが担当。
「ちょっとだけだからさー、俺らと喋ろうよ」
「私もお話したいんですけれど、今は用事があるので」
さり気に肩に置かれた手を撫でるようにして離す。
その手つきが何というか。
「あとでメールでお話じゃダメですか?」
色気がありすぎて、あたしまで変な感覚になってくる。
とゆーか、キャラの変わりぶりが恐怖なんですけど。
数分後、
「あーっもう、ウザい」
さらに機嫌を悪くしたアキちゃん。
「今ので10回目だよ?」
「アキが可愛すぎるのは認める。
けど、これじゃ精神崩壊!
早く合流して男引き連れて歩かなきゃ」
ちょっ…アキちゃん、歩くスピード上がってません?
「だいたい、なんっで誰かと一緒に来ないのよ」
「それはー‥」
はい、時間を巻き戻すこと数時間前───。