ケンカ上等☆不良校上々↑↑
わざわざ連絡してくれなくても、それくらい───
『……美弥薇が、動き出した』
わざわざ言われなくたって大丈夫だよ。
そう思ったけど、今回だけは言ってもらえて感謝かも。
「美弥薇って、棘の?」
なぜか、告げられた事柄に驚いてない自分が不思議でたまらない。
『あぁ。さっき連絡が来た』
「連絡?」
って、誰から?
「あ、」
あたしがちょうど聞き返して、仁が話すのを待っている短い間に、
「歩夢くーん」
隣のアキちゃんは歩夢を見つけて、名前を呼びながら手を振る。
「仁、今歩夢見つけたよ」
人混みの隙間からメールの送り先であるもう1人が見え隠れする。
「柊さん!みくる!」
向こうも、どうやらあたしたちに気づいたらしい。
「仁も来るでしょ?」
数メートル先の歩夢に手を振って近づきながら、仁に報告と確認。
『今向かってる。
とりあえず、そっちに───』