ケンカ上等☆不良校上々↑↑
繋がれた手の間に隙間ができて、指を絡めるように握られた。
「あの……」
「んじゃ、帰っか」
なぜか翼の笑顔にはかなわない。
結局、反抗するのは諦めて、
「太陽と何かあったか?」
恋人繋ぎのまま、帰り道を歩いた。
「何もないよ」
「あんな慌ててたっつーのに?」
「太陽じゃなくて、」
「あのチビ?」
チビって、失礼でしょ。
「チビじゃなくて、歩夢ね」
「どっちも一緒じゃね?」
「あ〜はいはい」
めんどいから、チビでいっか。
歩夢ごめん。
「で?」
「歩夢にヒドいこと言っちゃって」
「で?」
「でも歩夢が、あんなヒドい人だなんて知らな………って、翼?」
途中で足を止めて、
「しーっ」
と、人差し指を立てて唇に当ててる。