ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「え?」
状況を掴めず傾げると翼が小声で言った。
「何か、聞こえねぇ?」
あたしも黙って耳を澄ましてみる。
「みくるちゃーん!!」
「どこっスかー?!」
微かにだけど、誰かがあたしを呼ぶ声がした。
「ねぇ翼、この声」
「太陽とチビがお前を探してるってこと」
じゃあ………
あたし、今探されてんの?
「翼、あたし二人のとこ───」
走り出そうとした時、繋いでいた手が離れなかった。
「行かなくていいじゃん」
ちょっと、何言ってんの。
「そんなわけ、いかないでしょ。
探してくれてるのに」
「だから行かなくていいんじゃん」
「でもっ」