ケンカ上等☆不良校上々↑↑



「歩夢」


声と同時に偉そうな人の腕が落ちる。

どーやら、偉そうな人は小柄な男の子、歩夢(アユム)くんの先輩らしい。



「キミたち、イナズマの生徒でしょ?」

小柄な男の子が首を傾げて問いかけてくる。




「あぁ」


黒髪の男の子が答えた瞬間、なぜか偉そうな人の顔が青ざめた。


「マジかよ」




焦ったように頭をかいて

「すいません!
何も知らなくて」


黒髪の男の子に向かって土下座。



なに、この展開………



「別に、俺なんもされてないんで」

黒髪の男の子は、それだけ言い捨てて歩き出す。



信じらんない。

今、何が起こったの?


あたしは混乱して、ただ小さくなっていく男の子の背中を見送るだけ。




「カッコイイなあ〜」


聞こえた声に視線をずらせば、隣には歩夢と呼ばれたコがいた。






< 5 / 541 >

この作品をシェア

pagetop