ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「歩夢」
声と同時に偉そうな人の腕が落ちる。
どーやら、偉そうな人は小柄な男の子、歩夢(アユム)くんの先輩らしい。
「キミたち、イナズマの生徒でしょ?」
小柄な男の子が首を傾げて問いかけてくる。
「あぁ」
黒髪の男の子が答えた瞬間、なぜか偉そうな人の顔が青ざめた。
「マジかよ」
焦ったように頭をかいて
「すいません!
何も知らなくて」
黒髪の男の子に向かって土下座。
なに、この展開………
「別に、俺なんもされてないんで」
黒髪の男の子は、それだけ言い捨てて歩き出す。
信じらんない。
今、何が起こったの?
あたしは混乱して、ただ小さくなっていく男の子の背中を見送るだけ。
「カッコイイなあ〜」
聞こえた声に視線をずらせば、隣には歩夢と呼ばれたコがいた。