ケンカ上等☆不良校上々↑↑



みんな、がんばって。

負けないで。




「アキちゃんっ」

笹倉先輩を運び終わったらしいアキちゃんは、高い土手の上にいる。


「みくる、急ぎなさい。
このまま車で非難するわよ」


大声で手招きする様子に、あたしの中に一瞬迷いが生まれた。



アキちゃんの隣には、あたしの知らない女の子。

あの2人と、今手を繋いでる美弥薇には非難してもらわなきゃ。



だけど……っ!





「美弥薇、アキちゃんのとこ行って」

「え?」

「あたしは、ここに残る」



みんなを見捨てて自分だけ危険を逃れるとか、できるわけないよ。

足手まといになるのは明らかだ。


でも、あたしだって守られてるだけは嫌だよ。




「何を言っているのです!?
あなたは非難するのが、最も良い行動ですのよ」

「でも、みんなを見捨てられないよ」

「なら、私を残して皆でお逃げなさい。
狙いは私なのですから」





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