ケンカ上等☆不良校上々↑↑
★ありのままでいい
誰!?
唖然と突き出た棒へ視線を投げかけていると、頭上から降ってくる低音。
「あ、手加減すんの忘れた。
つーか、知らねぇみてぇだから教えてやるよ」
嘘だ………あたしの、知ってる声。
「コイツ“俺のだから”」
………なんで。
なんで、そうやっていつも。
ズルいよ。
勝手に、あたしを自分のものにしないでよ。
「少し目を離すと、すぐこれかよ。
心配してるこっちの身にもなれ、バーカ」
回された腕に力が入る。
その温もりに、あたしは我慢の限界だった。
「バカじゃないよ!
てゆーか、勝手に俺のとか言わないでよね。
しかも、来るの…遅すぎ…っ…」
涙を堪えることもできずに、勢い良くうしろを振り返る。
「こわ…かった……」
力いっぱい抱きつけば、頭を優しく撫でられる。
知ってる。
この声も、温もりも、匂いも、優しい手も、全部。
「つばさっ………」