ケンカ上等☆不良校上々↑↑
嬉しくて、嬉しくて。
でも胸がぎゅーっとなって苦しくて。
あたし、幸せだ……。
「みくる」
あー‥ダメ。
名前呼ばれるだけで、ドキドキが倍増しちゃ───
「なんつった?
花火で聞こえなかった」
は?
急上昇した心境の舞い上がりが、一気に下降。
少し距離を開けて、翼を見上げると笑顔があたしを見下ろす。
「もっかい」
人差し指を立ててお願いされるけど。
「もう言ってあげない」
恥ずかしさから視線を外して1歩後退。
「言えよ」
「無理!」
即答した時の声が大きすぎたらしい。
「マジで聞こえなかったんだって」
「あ〜、翼がみくるちゃん泣かした〜」
次の瞬間、気づいたみんなの視線が空からあたしたちに集まった。