ケンカ上等☆不良校上々↑↑



ただ、この何気ない日常が大好きなんだ。



砂を蹴って翼まで追いつくと、背伸びしてうしろから肩を掴む。

それから、驚いて少しだけこっちを向いた相手に告げる恋心。




「翼、大好き」




大好きな人にだけ聞こえるように、そっと。




ありのままでいい。

何も変えなくたっていい。


だって、今までもこれからも幸せだもん。

あたしのそばには翼がいてくれるから。





あたしは翼を追い越して、みんなのところへと走ってく。



途中でくるりと方向転換して、ドキドキの熱を誤魔化すように叫んだ。



「翼ーっ、遅いよー!」

「おまえなー‥、あとで覚悟してろよ」

「そっちこそ、覚悟しててよね」




ずっと、ずっと大好きだった。

これからは、ちょっと背伸びして、愛してるって伝えられたらいいな。



ね、翼───愛してる。






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