ケンカ上等☆不良校上々↑↑



なんか、懐かしいなぁ。


入学してから、本当いろんなことがあった。




悲しいことも、嬉しいことも。

いっぱい悩んで、涙を流して。



自分だけじゃなくて、仲間が迷ったり苦しんだりしてるのも見てきた。




今のあたしがいるのは、そんなみんながいるからだよね。


ありがとう、みんな。





「じゃ、行こっか」


翼に声をかけて歩き出そうとすると、不意に手が重なる。



「なに驚いてんだよ?」


不思議そうにこっちを見てくるから、笑顔で握り返した翼の手。

やっぱり変わらないね。



「翼って、体温高い?」

「おまえだって高いんじゃねぇの?」


心地良い温かさに、あたしは安心する。

確かにあたしも体温高いけど、それはきっと翼のせい。



「翼、あたし、この学校来て正解だったよ」



友情や愛情を感じながら、通い慣れた校舎を見上げる。


最初の時とは違う、満開の笑顔を咲かせて。





‐end‐

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