ケンカ上等☆不良校上々↑↑
毎回いじられ役の太陽も、やっぱり拗ねた顔が可愛くて。
最近やっと見慣れてきた教室から、見慣れることができない生徒たちが出て行く。
仲良くなれたクラスメートは、まだ翼と太陽だけ。
「みくるちゃ〜ん、一緒に帰ろ〜ぜ♪」
放課後、毎日あたしたちが最後まで教室に残る。
「いーよ、帰ろ」
「えっ、マジで〜っ?」
「うん」
目を輝かせて喜ぶ太陽。
あたしはその横で、鞄に教科書を詰める。
月が変わると同時にした席替えで、あたしは太陽の隣の席になった。
翼は、あたしたちと同じ横列の反対側。
太陽が廊下側の端で。
翼が窓側の端。
「はい」
教科書を詰め終わった鞄を太陽の前に突き出す。
「へ?」
キョトンとして、こっちを見てくる相手に
「え?持ってくんないの?」
当たり前でしょ、と無理矢理、鞄を持たせた。