ケンカ上等☆不良校上々↑↑
それにね。
「理基くん、きっといいコだよ」
あたしが何より嫌なのは、理基くんじゃなくて。
「でもさぁ〜、そのせいで噂の標的みたいになってるんだぜ〜?」
大陽が言う、その噂。
「木崎さーん、例の男の子待ってるよおー」
まだ賑わう教室のドア付近から声がした。
数名の女子が満面の笑みを見せてくる。
「あ.ありがと」
ヤバいよ、早く誤解とかなきゃ。
「みくるちゃんも、すっかり有名人だね〜」
「優等生に彼氏ありってか」
まったく、知ったこっちゃない。
「じゃ、あたし先帰るねっ」
勝手に噂の推測を始めた2人に軽く手を振る。
なんとなく、迷惑をかけたくなくて。
最近あたしは理基くんが来たら、すぐに教室を出るようにしてるんだ。
「俺、彼女と別れっかなー」