マジックストーン
「ほら、ね?優衣、同じクラスでしょ?」
「ほ、ホントだぁ!」
どうやら校長先生は梨海ちゃんに甘いようで、晴れて無事、同じクラスになった。
わやわやと楽しそうなクラスに馴染めるかどうか悩んでいれば、担任の先生らしき人が、体育館に行くように、とのこと。
体育館に移動し、約1時間の始業式を終えた。
次の日も、その次の日も。
1年生の頃より楽しいかも、なんて思うほどの日々が続いていた。
お昼ご飯を食べ終え、梨海ちゃんとクラスの誰がかっこいいとか話に花を咲かせていたのに。
『2年、椎葉優衣さん。至急、職員室までお願いします』
学校中に響く先生の声。
「優衣何したのー?」
「…え?私、何もしてないっ」
「いってらっしゃい」
「………いってきます」
はぁ、もう。
梨海ちゃんは、すっごくにこにこしてるし、他の名前も分からないクラスメイトの子に、呼ばれてたよー、だなんて。