マジックストーン
うそうそうそーっん!どうしよーっ!!ユカリちゃんは普通の明るい子だから話したことあるから話せたけど、チヒロちゃんはちょっと……。
何ていうかな……簡単に言えば梨海ちゃんみたいな子なんだけど、一回も話したことないしそれになにより――
「優衣、なに?」
――コワイんだもーんっ。
初めて話したのに呼び捨てだし、おめめ真っ黒でバサバサしてるしっ。そ、それにキンパツぅっ!!
「えっ、わっ、あのっ……私っ」
「ヤバーイッ! 噂通り超カワイイんですけどーっ。なんなの?!まじペットにしたいぃっ」
ペペペペットォオオっ!!!!
なんなのって!私こそなんなのって言いたいよおっ!ていうかチヒロちゃんの胸あたってるっ。
「それで、なになに?アタシに用があるんでしょ?」
ムギッと抱きつかれたところをユカリちゃんが丁寧に引き剥がしてくれた私は深呼吸をして息を整えた。
「あっ、あのねチヒロちゃん。わ、私になんて……メイドは似合わないから……小道具とかあれば、そっちに回してほし――」
チヒロちゃんは私の言葉を遮って、自分の人差し指を私の唇にあてて「ダーメ」と一言。