マジックストーン
すたすたと教室を出る梨海ちゃんを追って急いで教室を出た。
「り、梨海ちゃんっ。今日、この後誰かと遊ぶんじゃないの?」
「は?」
「だって梨海ちゃん、さっき神崎先輩に『あたしには相手がいますからっ』って言ってたから」
「……そうよね。優衣、神崎先輩の言ってたことさっぱりなのよね」
梨海ちゃんは、勝手に納得して「そっか」と、私の頭を撫で。
「この後、誰とも遊ばないわ。帰りましょ?」
と、ずいぶんと穏やかな声で言った。