マジックストーン
第3章
秘密の箱が開くとき
◇◇◇
やっと優衣が俺の彼女になった次の次の日の朝。 なんとびっくり下駄箱に白い封筒が入っていた。
白い封筒の中身は一枚の便箋。その便箋には『話したいことがあります。今日の放課後、誰にも言わず一人で屋上に来て下さい』と書かれてる。
彼女ができたばっかの俺にラブレター?と思って見たけど、その文章の下に『2年 滝本集士』って。
え? 男?
俺って男からモテるようなキャラだっ――あ。こいつ、知ってる。最近、影薄いなあって思ってたんだよね。
っていうか、話したいことってナニ? もしかして、優衣が好きだっ!みたいな宣戦布告されるのかな。
「ねえ、けーすけー」
「………なんだよ」
「見て見て。 俺、ラブレターもらっちゃった」
「は?」
便箋に目を通した啓輔は読み終わると俺に押し返した。
「なーんか、嫌な予感がするんだよね」
「あっそ」
「啓輔も行くでしょ?」
「は? 一人でって書いてあんだろ」
「冷たいなあ……舞希ちゃんに嫌われても知らないよ〜」
なっ!!と驚く啓輔を置いて、俺は自分の席についた。