マジックストーン


「残念だけど、それは無理かな」

「どうしてぇ?ナツミ、そんなにエッチ下手だったぁ?」

「そうじゃなくて。俺は一本に絞る気はないの。それに、ナツミ先輩もう卒業しちゃうでしょ?
約束、覚えてないの?」

「約束…。覚えてるよ?セフレの期間、ナツミが卒業するまでってヤツでしょ」

 覚えてるじゃん。

 そして、今日は卒業式。
 今日で期間終了って分かってたのにね。

 まぁ、俺としては嬉しいけど?

「ナツミ先輩、卒業おめでとう」

「何よそれぇ。バイバイってことぉ?」

「まぁね。卒業式始まるんじゃない?」

「ひどぉいっ!!しょうがないなぁ、バイバイしてあげるぅ」

 チュッと触れるだけのキスをし、慣れた手つきで制服に腕を通していく。

 化粧を直した後「バイバイ!ショーヤ」と、弾む声を残して出ていった。


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