スキ
段差につまずき教材を廊下にバラまいてしまった。
廊下を歩いてる人は冷たい目を向けて素通りしていく。
ひっどーい
少しぐらい手伝ってくれてもいいじゃん!
めいは心のなかでそう思いながら教材を拾いはじめた。
通りすがりの人にジロジロ見られて
自分でも顔が赤面していくのがわかった。
そんなとき
「大丈夫か?」
「えっ?」
振り向くとそれは小笹だった。
その当時あたしは小笹のことは苦手で、顔はいいけど冷たい人だと思ってた。
なのに…
手伝ってくれるなんて思ってなかった。
すべて拾い終わり、
「ありがとう!おかげでたすかったよー。」
「あー、俺教室まで運ぶよ。」
「えっ、いいの?」
「うん」
「あっありがと」
「どういたしまして」
こんなやさしい人だったなんて…
それで好きになっちゃったんだよね…