secret…xxx
何かを失敗して落ち込む時の悲しそうな表情や仕草は可愛いけど、俺に関することで泣きそうになる樺乃は見たくない。


『嫉妬、した』


認めたのは樺乃を安心させたいからだけど、口に出したら自分も安心したくなってくる。


『私柚杞しか好きじゃないよ?』

『それでも嫌、次から香汰見かけたら逃げて』

『無理でしょ、香汰くんとは友達だよ?』

『…あんま、楽しそうに喋んなよ』


自分も安心したくて我儘を言いだす始末の俺の頬に樺乃の小さな手が伸びる。

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