secret…xxx
中庭のある二階に着いて迷わず歩き出す俺の耳に声が届く。
『本当にすみません』
『いいって、ね?気にしないで』
中庭の入り口はガラスの引き戸
あっちからは反射でよく見えてないんだろう
中庭の中央に立っている樺乃は笑ってた
樺乃が告白されてるところを見るのは初めてじゃないけど
初めてだった。
呼び出してきた相手と笑ってるのを見たのは。
告白してきた男と、友達と話すみたいに樺乃が振る舞うなんて、
今までに無かった。
『樺乃先輩大丈夫ですか?』
『平気だよ何かある訳じゃないんだし』