secret…xxx
名前を呼ぶと、香汰を見上げていた小さな顔を数メートル離れた俺に向けた。
『柚杞!』
俺に走り寄る樺乃を見て、ガキみたく優越感に浸る。
樺乃は俺の彼女なんだって。
『手伝い終わったの?』
『ん。つか、いま香汰と何してた?』
『えっ?いま?…えと、いまね?んと、え〜と』
ビクッと肩を跳ねさせて、明らかに動揺して目を泳がせる樺乃。
分かりやす過ぎて笑える。
こんな風に感情をすぐに出す樺乃を見てるとを、前に付き合ってた時は本当に我慢ばかりさせてたんだって思う。
気付いてやれなかったことがすごい悔しい。
だけど。
『…俺に言えないこと?』
隠し事されんのはムカつく。しかも香汰との間で。