secret…xxx

だから。



『もう、俺以外の男に近寄んな』



独占欲なんて、全然似合わねぇけど


無理だ。


苛立って仕方ない。



『…柚杞、』

『呆れたか?』



情けなくて苦笑する俺。


だけど樺乃は静かに首を横に振って、


覆い被ったままの俺の首に細い腕が巻き付いて


小さな身体がギュッとしがみついてくる。



『ごめんなさい』


――そんな風に思ってるなんて知らなかった。


小さな声が耳元に響く。


柔らかい髪を撫でると、更に樺乃は唇を寄せた。



『…だいすき』


甘い言葉と微かに耳に触れた柔い感触。


< 40 / 46 >

この作品をシェア

pagetop