君色


「だって…あたし彼女だし…」


うつむきながらボソっと呟く円。



いや、俺は嬉しいけど…。

そんな震えながら言われると、俺としても複雑なわけで…。




「早くお風呂入って。風邪ひくだろ?」


円は本気だ。


なんか逆に緊張してきてしまった。


15歳にして100人斬りとかしてたよーな男の末路がコレか…情けネェ。





「…本当にいいの?」

「いいって言ってんだろ」

「ぷっ。俺以上にドキドキいってるよ。心臓の音が聞こえてきそう」

「うっ…うるさいなっ」


バスルームで身体を温め、髪の毛を乾かした後、俺は円をベッドの上に押し倒した。
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