君色
そういえば…今年は円と恋人になってから初めてのクリスマスだ。
今年は一昨年や去年とは違ったクリスマスになるんだろーか?
そんな事をあれこれ考えていると自然に胸が踊る。
クリスマスが近付くにつれて俺の中の期待も比例して膨らんでいったのだった。
ところが、クリスマス前日…。
『…本当にごめん』
遠慮がちにボソッと呟く円の一言で俺は高層ビルの屋上から突き落とされたかのように、浮かれ気分を地の底へと落とされる。