君色
「……っざけんなよっ……」
その時俺の心の中に、小さな火が灯るのを感じた。
それはやがてどんどんと大きくなり、体中に燃え移る。
俺はその衝動に身を任せ、机の上にあった教科書やら、置物やら、スタンドやらを手当たり次第、床に投げつけた。
「ほ…北斗!!落ち着けっ!!」
「うるせぇぇぇっ!!!!」
何でこんなにも暴れたい衝動に駆られたのか、自分でもよく分からない。
俺の暴走をなんとか押さえ込んでる中野を振り払おうと、身体を力一杯左右にねじるが、中野もそれに応じて俺を封じ込めた。