君色
そしてその提案は、両親にもアッサリと受け入れられた。
まぁ、今までも結構すき放題にやって来てたし、珍しい事じゃないけど。
転校の手続きやら、マンションの契約、引越しの手伝いなどは全て親父が手配してくれた。
持つべきものは、使える父親だな。
こうして俺は、この街から離れる準備を着々と進めていた。
学校を変えて、新しい地で、1からやり直す為に…。
もう、目を閉じても、円の顔は浮かんで来なかった。