君色
「…喧嘩でもしたの?」

翌日の昼休み、いつものように四人で昼食をとっていると、
一早く中野があたしたちの異変に気づき、尋ねてきた。



「べつに?」



あたしは、誰とも目を合わさずに、弁当のおかずを次々と口へ運んでいく。



「なんか知らないけど、コイツが勝手に怒ってんだよ」



北斗がそう言ってあたしに人差し指を向けた。


ムカッ。

誰のせいだと思ってんのよっ。




ガブッ。

「いってぇ!!!!」


あまりにも頭に来たもんだから、あたしはその指に思い切りかじりついてやった。



「てめぇ何すんだよっ!言いたい事あんならハッキリ言え!!」

「ごちそーーさま!!!」



サッと食事を済ませて、とっととその場を去るあたしを


「ちょっと待ってよ」


と、日向が中野たちに気遣いながら追いかけてくる。



モヤモヤして気持ち悪い。


どうしちゃったんだろう、あたし…。



なんだか妙にイライラする。

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